こんにちは、ふっちんです😊
「私らしい働き方を探して」、第5話です。
前回は、夫を見送って「自分で決める人生」が始まり、20年以上勤めた会社を離れて、病院の総務事務への転職が決まったところまでを書きました。

周りからも「総務事務、合ってると思うよ。頑張り!」と背中を押してもらいました。
新しい仕事を覚えて、できればこのまま定年まで働けたら。
そんな気持ちで、新しい職場へ向かいました。
今回は、そこでの日々のお話です。よかったらお付き合いください🍀
長く勤めた職場を離れる日
転職することを上司に伝えると、とても驚かれました。
退職を考えた理由はいくつかありましたが、人間関係を理由にはしたくありませんでした。これから一人で生きていくために、収入を上げたい。そう伝えました。
すると上司は、新しい職場のお給料を確認して、
「ちょっと総務に行ってくる」
と、本当に交渉しに行ってくれたんです。
結果はもちろん「新しい職場で頑張ってほしい」でした。もし同じお給料を出すと言われていたら、それはそれで困っていたと思いますが😅
そこまで私のことを考えて動いてくださったことが、本当に嬉しかったです。
退職の日には花束とメッセージカードをいただき、最後にみんなで記念撮影。送別ランチも開いてもらいました。
「私、なんでこんないい人たちがいる職場を辞めるんやろう?」
そんな気持ちにもなりました。
それでも、新しい仕事へのワクワクもありました。
残っていた有給休暇を使って、母と北海道へ旅行に行きました。気持ちを切り替えて、新しい職場へ向かいます。

採用の理由は「優しそうだったから」
応募したのは病院の総務事務です。求人サイトから応募しましたが、その職場で働くには派遣会社への登録が必要でした。
面接では、こんな説明を受けました。
- 総務事務だけでなく庶務業務もある
- 忙しいので優先順位を考える必要がある
- パソコンなどの設備が古い
- パソコン作業が中心だが、紙でのやり取りもある
多少大変そうではありましたが、「それくらいなら、なんとかなるかな」と思いました。
面接後、すぐに「採用したい」とのお返事をいただきました。ほかにも応募者がいると聞いていたので、
「なぜ私だったんですか?」
と聞いてみました。
理由は、早く勤務を始められること。そしてもう一つが、
「優しそうだったから」
でした。
患者さんや職員さんにも接する仕事なので、穏やかに対応できそうと思っていただけたのかな。当時の私は、素直に嬉しく受け取りました。
初日に言われた「なんでここに来たん?」
初出勤の日。みなさんの前で挨拶をして、デスクへ案内してもらいました。
上司が自ら机を拭いてくださって、「優しい職場なんやなぁ」とホッとしたのを覚えています。
ところが、院内を案内してもらっている途中。一緒に働く方から、思いがけないことを言われました。
「なんでこんなところに来たん?」
前の職場について話すと、
「前のところの方がよかったんちゃう?」
と。
初日ですよ。
「え? どういうこと?😅」
とは思いましたが、そのときは深く考えませんでした。
想像以上にアナログでした
面接で「設備が古い」「紙の仕事もある」とは聞いていました。でも実際に働いてみると、想像以上でした。
電話、FAX、郵送、手書きの書類。
インターネットにつながるパソコンは自由に使えるわけではなく、調べ物をするときは空いているタイミングを待つこともありました。
普段使うパソコンも、とにかく動作が遅い。入力してから文字が表示されるまで待つこともあり、突然エラーが出て使えなくなることもありました。修理をお願いしても、すぐには対応してもらえません。予備のパソコンもありませんでした。
それでも私は、
「古いって面接でも聞いてたし」
「もうすぐ勤怠もWEB化するって聞いてるし」
「慣れたら何とかなるやろう」
と思っていました。
前の職場でも、大変な時期を何度も乗り越えてきました。だから今回も、私がもう少し頑張れば何とかなると思っていたんです。
日中は庶務、夕方から総務
私の主な仕事は、職員さんの休暇に関する処理と、出張費の精算でした。
ほかにも、電話対応、郵便物や宅配便、忘れ物の対応や管理、備品の発注・管理、各種書類の受付など。
職員さんから提出される住所変更や育児・介護関係などの書類も、まずカウンターで受け取り、不備がないか確認して担当者へ渡します。病院までの行き方や巡回バスについて、外部から問い合わせを受けることもありました。
仕事そのものは、一つずつ覚えていきました。
問題は、総務の仕事に集中できる時間でした。
日中は電話やカウンター対応などの庶務業務が続きます。職員さんが少なくなる夕方になって、ようやく本来の総務業務に集中できる。そんな日も少なくありませんでした。
初めての締め日「これ、間に合わへん」
初めての締め日の1週間ほど前。私は気づきました。
「これ、残業しないと絶対に間に合わへん」
休暇関係の処理では、複数の紙の書類を一枚ずつ照合します。合っていればパソコンへ入力。違っていれば本人に確認して、訂正して再提出してもらう。
出張費の精算も、ほぼ同じ時期に締めがあります。手書きなので、文字が読めず確認が必要になることもありました。
それらを短期間で仕上げなければなりません。
そこから、残業が始まりました。
「じゃあ、どうしたらいいんやろう?」
働き始めて数か月ほど経った頃、上司から、残業は事前に許可を取ってからでなければ申請してはいけない、と注意を受けました。
そのルールをきちんと理解できていなかったことは、私にも反省するところがあります。
それからは、
「今日はどうしてもここまでやらないと締めに間に合いません。2時間残業させてください」
と伝えるようになりました。「それなら仕方ないな」と許可をもらって、残業する。
でも、2時間で終わらない日もあります。
追加の残業は言い出しづらい。その時間には上司が席を外していたり、すでに帰っていたりすることもありました。
一方では「残業はなるべくしない」と言われる。もう一方では「担当業務は一人で締め日までに終わらせる」と言われる。日中の電話やカウンター対応も、もちろんやらなければなりません。
仕事量について相談したこともありました。業務量を見直すよう話しておく、と言ってもらえたこともあります。
「これで少し変わるかもしれない」
そう思いました。でも、大きく状況が変わることはありませんでした。
「残業せずに、庶務もして、この仕事を締めまでに一人で終わらせるには、私はどうしたらいいんやろう?」
だんだん分からなくなっていきました。
前の職場との違い
そういえば——
前の会社では、必要なときに有給休暇や半休、介護休暇を使わせてもらえました。夫が入院したときも、義母のことも、家族の事情で1か月休んだときも。
制度があって、それを当たり前に使える。
あのときは、それがどれだけありがたいことか実感しました。
でも今度は、目の前の仕事を終わらせるための残業さえ、思うように申請できません。
同じ「働く」なのに、こんなに違うものなんやなぁ。
そう思うようになりました。
公的な相談窓口にも電話しました
「私の考え方がおかしいんかな?」
そう思い、公的な相談窓口にも電話をしました。
そこで、実際に働いた時間についてはきちんと申告してよいこと。残業をしないよう求められるのであれば、仕事が残っていても決められた時間で帰るという考え方もあること。そういったことを教えていただきました。
必要であれば、相談機関から職場へ連絡することもできるとのことでした。
でも、私はそこまではお願いしませんでした。
外部から連絡が入ったことで、今度は「院内のことを外へ話した」と問題にされたらどうしよう。規則違反だと言われたり、逆に自分が責任を問われたりすることはないんやろうか。
いろんなことを考えました。
もちろん、実際にそうなったかどうかは分かりません。当時の私が、そこまで考えてしまったということです。
そして、少しずつ思うようになりました。
「私は、そこまでしてこの職場に残りたいんやろうか?」
おわりに
それでもまだ、この時点では辞める決心はついていませんでした。
「もう少し慣れたら」
「もっと早くできるようになったら」
「勤怠もWEB化されるって聞いてるし」
「次の締めは、もう少しうまくできるかもしれない」
小さな「?」が出てくるたびに、私は辞める理由ではなく、続ける理由を探していました。
次回は、その後のお話です。
よかったら、また読みにきてください🍀
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