うちに来て4年。
つい最近、陽菜乃が初めて私の布団で一緒に寝てくれたんです。
それは、私にとって忘れられない夜になりました。
保護犬だった陽菜乃と暮らして4年。
小さな奇跡のような出来事でした。
もともと陽菜乃は、とても慎重な子。
お散歩とご飯のとき以外は、ほとんど自分のサークルの中で過ごしていました。
最初の3年間は、リビングでひとりで寝ていました。

その後、夜に寂しそうにすることが増えて、次女の部屋で寝るように。
そして1年前、次女がお嫁に行ってからは、私の部屋で寝るようになりました。
でも、サークルの入り口を開けていても、外に出てくることはありません。
試しに布団に乗せてみても、すぐに降りたそうにして、降ろすと
「てってけてー」と自分のベッドに帰ってしまっていました。
だから、まさかこんな日が来るなんて思っていませんでした。
何か言いたそうに見ていた数日間
運命の日の3日くらい前から、少し不思議なことがありました。
夜、2階の寝室に連れて行ってケージに入れると、
いつもならすぐベッドで丸くなって寝るのに、
サークルの入り口のところに座って、
じーっと私のほうを見ているんです。

「どうしたん?」
と声をかけても、答えてくれるわけでもなくて。
そのまま
「もう夜やから寝なさいよー」
と言って電気を消していました。
そして4日目の夜
その日も同じように寝る準備をして、電気を消しました。
するとすぐに
トコトコ…
ケージから出てくる足音が聞こえました。
「もしかして…?」
と思って、陽菜乃をそっと布団の上に乗せてみました。
すると陽菜乃は、
布団の上の方に上がってきて、
私にお尻をくっつけて、
くるっと丸くなりました。
そして前足をぺろぺろ舐めながら、
そのまま少し眠り始めたんです。
あまりにも可愛くて、
でもびっくりさせたくなくて、
そっとお尻をなでていました。

背中を預けてくれた瞬間
陽菜乃は私に背中を預けて、
お尻を向けて座っていました。
犬が背中を向けてくつろぐのは、
「ここは安全」「この人は大丈夫」
そう思っているときなんだそうです。
しばらくすると、
大きなあくびをして、また前足をぺろぺろ。
どうやら、
「もう寝るよ」という合図だったみたい。
そのあと陽菜乃は、
自分のベッドに戻ったり、また布団に来たりしながら、
明け方4時ごろまで一緒に過ごしてくれました。

奇跡の一日だと思っていた
次の日は、いつも通り。
自分のベッドで寝ていました。
だから私は、
「あの日は、たまたま寂しかっただけで
奇跡の一日だったのかな」
そう思っていました。
でも…
その次の日も。
そのまた次の日も。
陽菜乃は毎晩、
私の布団に来てくれるようになったんです。
小さな幸せ
最近の陽菜乃は、
布団に来て少し甘えたあと、
自分のベッドに戻って朝まで寝ることもあります。
ずっと一緒に寝るわけではないけれど、
それでも
「今日は来てくれるかな?」
と、毎晩ちょっと楽しみになりました。
4年前、うちに来たばかりの頃は
近くに来ることさえほとんどなかった陽菜乃。
そんな子が、自分から布団に来て
体を預けてくれた夜。
私にとっては、
本当に忘れられない
4年越しの奇跡の夜でした。

陽菜乃、うちに来てくれてありがとう。


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