ご縁の電話
お見合いから数日後。
少しそわそわしながら過ごしていました。
すると、一本の電話。
保護団体さんからでした。
「ひのわちゃんを、お願いします。」
その言葉を聞いた瞬間、
胸がじんわり熱くなりました。
「本当に…うちに来てくれるんだ。」
嬉しくて、でもどこかまだ夢みたいで。
あの日、熱田神宮でお願いした気持ちを思い出しました。
そこから、まずは2週間のトライアルがスタートしました。
はじまりは、少しの緊張から
名古屋から車で連れてきてもらった日。
クレートの中で、じっと動かない小さなひのわ。
やっと出てきたと思ったら、
部屋の真ん中で、緊張したまま立ち尽くしていました。
きっと、
何が起きているのか分からなかったよね。
私たちも、嬉しい気持ちと同じくらい、
「この子を本当に幸せにできるかな」という
小さな不安を抱えていました。
少しずつ、心がほどけていく
でも、次の日から少しずつ変化がありました。
ごはんをちゃんと食べてくれて、
お散歩にも行けて。
ほんの少しだけ、
表情がやわらいだ気がしました。
1週間が経つころには――
ごはんの準備を始めると、
待ちきれずにキッチンまで様子を見にくるようになって。
娘の後ろを、
ちょこまか、ちょこまか。
小さな体で一生懸命ついて回る姿に、
家族みんなの頬がゆるみました。
「あぁ、慣れてきてくれているんだ」
そのことが、
何より嬉しかったのを覚えています。
あの日から家族になるまでを、動画にまとめました。
そして、本当の家族へ
2週間は、本当にあっという間でした。
気づけば、
ひのわのいない生活なんて考えられなくなっていて。
トライアルが終わるころ、
私たちは保護団体さんにこう伝えました。
「ひのわちゃんの本当の家族になりたいです。
生涯、大切にします。」
その言葉を口にしたとき、
もう迷いはありませんでした。
正式に家族になると決まった日。
胸の奥がじんわり温かくなりました。
あの日、
熱田神宮でお願いした願いは、
ちゃんと届いていたんだと思います。
あのとき、
小さく立ち尽くしていたひのわは、
今では、
私たちの大切な家族、
陽菜乃(ひなの)になりました。


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